浄水器がどのような物質を除去してくれるのか疑問に思っていませんか。
また、除去できる物質を知って安心して浄水器を導入したいですよね。
浄水器で除去できる物質は17物質に規定されていますが、製品によって除去対象物質は異なります。
また、浄水器に使われているろ材の種類も違うため、浄水器を選ぶときはいくつか比較してみるのがよいでしょう。
この記事では、浄水器の除去物質や、浄水能力が高い浄水器を選ぶポイントについて解説しています。
また、不純物を約99.9%除去できるウォーターサーバーについても紹介していますので、参考にしてください。
この記事を読めば、浄水器の除去物質についての知識を得られ、ほかの製品と比較することで、自分にあった浄水器が分かりますよ。
本記事を読まれている人には、こちらの記事『【2023年最新】プロが選ぶおすすめの浄水器10選|選ぶポイントや種類を徹底解説』もおすすめです!
- 浄水器を選ぶポイント
- さまざまなタイプの浄水器のおすすめ機種やその特徴
以上の内容を知りたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
1.17物質も!浄水器の除去対象物質とは
除去対象物質とは「水道水に含まれるどの種類の物質を除去できるのか」を示したものです。
日本産業規格「家庭用浄水器試験方法(JIS S 3201)」では、以下の17物質が規定されています。
- 遊離残留塩素(カルキ)
- 濁り
- クロロホルム
- ブロモジクロロメタン
- ジブロモクロロメタン
- ブロモホルム
- シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン
- テトラクロロエチレン
- トリクロロエチレン
- ベンゼン
- 総トリハロメタン(3~6の物質を総称したもの)
- CAT(農薬)
- 2-MIB (カビ臭)
- 溶解性鉛
- 陰イオン界面活性剤
- フェノール類
- ジェオスミン(カビ臭)
浄水器の除去対象物質の数は、各製品ごとに異なります。
そのため、浄水器を導入する際には、用途や目的にあわせて、どのような物質を除去できるのか比較・確認しておきましょう。
2.何が違う?浄水器に使われるろ材の種類とその特徴
ここまで、浄水器の除去対象物質について説明しました。
では、物質を除去するろ材にはどのような種類があるのでしょうか。
また、それぞれのろ材にどのような特徴があるのかも気になりますよね。
浄水器で使われていることが多い6つのろ材は、以下のとおりです。
- 活性炭
- 中空糸膜
- 不織布
- セラミック
- ROフィルター(逆浸透膜)
- イオン交換樹脂
それぞれについて、メリットや注意点を説明していきます。
種類1.活性炭
活性炭は、石炭やヤシ殻などを高温で加熱処理して作られたフィルターです。
多くの浄水器に使われており、0.1ミクロン程度の穴が開いているため、以下の物質を除去することができます。
- 残留塩素
- トリハロメタン
- 農薬
- カビ臭
また、活性炭は粒状や粉末状、繊維状やブロック状などさまざまな形をしており、加工しやすい点も特徴です。
メリット |
|
注意点 | 寿命が短い(カートリッジ交換周期が短い) |
カルキ臭や残留塩素が気になる人は、活性炭が使われている浄水器を選びましょう。
種類2.中空糸膜
中空糸膜は、活性炭よりもさらに小さな穴が開いた特殊な繊維を束にしたフィルターです。
非常に微細な穴のため、以下の物質を除去できます。
- 一般細菌
- カビ臭
- 鉄サビ
- 濁り
中空糸膜は、活性炭と組みあわせて浄水能力を高められる点も特徴です。
メリット | ミネラル成分は残る |
注意点 | カルキ臭の原因となる残留塩素は除去できない |
配水管が古くサビ臭い、水道水が赤いと感じる人は、中空糸膜が使われている浄水器を選びましょう。
種類3.不織布
不織布とは、ポリエステルなどの繊維を織らず(不織)に、絡ませて作られた布のことを指します。
除去できる物質は以下のとおりです。
- 残留塩素
- 赤サビ
不織布は、ほかのろ材に比べると目の細かさはないため、0.1mm程度の粒状物質を物理的に除去するのが特徴です。
メリット |
|
注意点 | 寿命が短い(カートリッジ交換周期が短い) |
不織布はコストが低いですが、単体で使用されることはなく、活性炭やほかのろ材と組み合わせて使用されることが多くなっています。
種類4.セラミック
セラミックとは、無機物を加熱処理して焼き固めたものです。
セラミックの表面に開いている無数の小さな穴で、不純物を除去します。
中空糸膜と同じ程度の浄水能力を持っており、以下の物質を除去可能です。
- 一般細菌
- 赤サビ
- 濁り
- カビ臭
熱湯や薬品に強い点も、セラミックの特徴です。
メリット |
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注意点 |
|
ミネラル成分は残りますが、コストが高く、目詰まりを起こしやすいため交換周期が短いことが多いです。
種類5.ROフィルター(逆浸透膜)
ROフィルターとは、浸透圧を利用して水分子だけを通す膜のことです。
つまり、残留塩素や有機物が溶け込んだ水から、水分子だけを通過させるということですね。
活性炭や中空糸膜よりもさらに微細な穴が開いているため、浄水能力が高いのが特徴です。
除去できる物質は、以下のとおりです。
- 残留塩素
- カビ臭
- 一般細菌
- トリハロメタン
- 農薬
- 鉛
- 病原菌
- 放射性物質
- ミネラル
ROフィルターは、浄水能力が高い反面、ミネラル成分も除去してしまうため、ミネラルを含んだ水を飲みたい人は注意しましょう。
メリット | 数あるろ材のなかで最も浄水能力が高い |
注意点 | ミネラルも除去してしまう |
逆浸透膜を採用している家庭用浄水器は多くありません。
しかし、逆浸透膜が使用され、浄水器よりおいしい水を飲みたいという人は、のちほどご紹介するウォータースタンドを検討してみてください。
種類6.イオン交換樹脂
イオン交換樹脂とは、水中の有害な金属イオンを吸着して、無害なイオンに変換できるものです。
樹脂には陽イオンと陰イオンの2種類があり、それぞれの樹脂に吸着しやすいイオンのみを吸着させることができます。
除去できる物質は、以下のとおりです。
- 鉄
- 鉛
- 硝酸性窒素
メリット | 樹脂の種類によって除去できる物質を決められる |
注意点 | 有機物や細菌類は除去できない |
イオン交換樹脂は、イオンのみに吸着するため、有機物や細菌などは除去できません。
また、イオン交換樹脂は長持ちしないため、交換周期が短いことも注意しましょう。
3.除去物質だけじゃない!浄水器を正しく選ぶ4つのポイント
浄水器のろ材について理解することは重要です。
しかし、コストや手間、ろ過量を考慮せずに浄水器を購入した場合、後悔してしまう可能性が高いでしょう。
なぜなら、浄水器を選ぶ際には、除去物質以外にも考慮すべきポイントがあるからです。
ポイントは、以下の4つが挙げられます。
- コスト
- 種類
- カートリッジ交換頻度
- ろ過量
それぞれのポイントについて説明していきますね。
ポイント1.コスト
浄水器を選ぶときは、本体にどれくらいコストがかかるのか確認しておきましょう。
浄水器の価格は数千円から数十万円するものまで幅広いからです。
本体価格が安い浄水器のなかには浄水能力が低く、除去できる物質が少ないものもあるので注意してください。
予算にあった浄水器を見つけた場合は、除去物質を含めた性能の確認が必要です。
価格と機能のバランスをふまえたうえで自分にあった浄水器を選ぶようにしましょう。
ポイント2.種類
浄水器を選ぶ際には、種類も重要な判断要素となります。
なぜなら、それぞれに特徴があり、使用用途よって最適な種類が変わってくるからです。
浄水器の種類は、以下の6つに分けられます。
- 蛇口直結型
- 据え置き型
- ポット・ピッチャー型
- 蛇口一体型
- ビルトイン型
- ウォーターサーバー型
それぞれの特徴とおすすめな人を表にまとめてみました。
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種類 | 蛇口直結型 | 据え置き型 | ポット・ピッチャー型 | 蛇口一体型 | ビルトイン型 | ウォーターサーバー型 |
商品画像 | ||||||
特徴 |
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おすすめな人 | 手軽に水を飲みたい人 | 浄水能力が高いほうがよい人 | 持ち運びたい人 | 水をたくさん使いたい人 | 水周りをすっきりさせたい人 | 水をたくさん使いたい人 |
蛇口直結型やポット型は本体価格が安いため、手軽に浄水器を導入してみたいという人におすすめです。
これに対して、据え置き型や蛇口一体型、ビルトイン型は本体価格が比較的高くなっています。
しかし、価格が高い分、浄水能力が高く、カートリッジが長持ちするというのがメリットです。
ウォーターサーバー型は、カートリッジ交換やメンテナンス全てをお任せできるものもあるため、余計なコストがかかりません。
それぞれの特徴を踏まえたうえで、自分にあった種類の浄水器を選びましょう。
ポイント3.カートリッジ交換頻度
浄水器を選ぶときには、カートリッジの交換頻度も考慮しましょう。
なぜなら、カートリッジの交換頻度は年間のランニングコストに直結するからです。
カートリッジの価格や交換目安は、製品やメーカーによって異なります。
浄水器の価格が安くてもカートリッジの交換頻度が高ければ、それだけ費用がかさみますよね。
一方、浄水器の価格が高くてもカートリッジの交換頻度が低ければ、余計な費用がかさむことはありません。
浄水器の本体価格だけで選ぶのではなく、カートリッジ交換頻度も浄水器を選ぶポイントにしましょう。
ポイント4.ろ過量
浄水器が水をどれくらいろ過できるのかも、選ぶポイントと言えます。
ろ過量は浄水器によって異なり、ろ過量を超過してしまうと、本来の浄水能力を発揮できなくなるからです。
また、ろ過量が少ないとカートリッジ交換が頻繁になり、それだけコストもかかります。
浄水器の導入を考えている人は、製品パッケージやスペック表などでろ過量を確認しておきましょう。
4.高い除去率を誇る!水道直結型ウォータースタンドとは
浄水器を選ぶ際には、コストや種類、カートリッジ交換頻度やろ過量など、考慮すべきポイントがたくさんありますね。
これらのポイントをふまえたうえで、筆者がおすすめしたいのが水道直結型のウォータースタンドです。
ウォータースタンドの特徴は、以下の3つです。
- 不純物をほぼ除去する
- 水道水がたっぷり使える
- 3段階の温度設定ができる
それぞれの特徴について説明しますね。
特徴1.不純物をほぼ除去する
ウォータースタンドでは、高性能フィルターを採用しているため不純物をほぼ除去できます。
ウォータースタンドに使用されている高性能フィルターは、以下の2つです。
- 逆浸透膜(RO膜)フィルター
- ナノトラップフィルター
逆浸透膜(RO膜)フィルターは、水分子以外の不純物を約99.9%除去します。
しかし、RO膜は不純物の除去に優れているものの、体の機能維持や調節に効果があるミネラル成分も除去してしまいます。
ミネラル成分にこだわらない人は、逆浸透膜(RO膜)フィルターを使用している機種を選びましょう。
一方、ナノトラップフィルターはNASAが技術特許を保有しています。
水に溶けない物質の静電気作用を利用して、不純物を吸着するという仕組みです。
ナノトラップフィルターを使用すれば、有害物質を約99.5%除去することができます。
ミネラル成分は残るので、ミネラルを含んだ水を飲みたい人は、ナノトラップフィルターを採用しているネオやガーディアンを選ぶとよいでしょう。
特徴2.水道水がたっぷり使える
ウォータースタンドは、水道直結型のため、水は使い放題です。
通販でミネラルウォーターを購入している場合、ボトル代がかかるため「料理に使うにはもったいない」と感じてしまう人もいるでしょう。
ウォータースタンドの場合は、毎月定額のため追加料金を気にすることなく水をたくさん使えますよ。
一番人気の機種「ネオ」は月額3,850円、ウォータースタンドのなかでも高機能なモデルである「プレミアムシリーズ ステラ」は月額6,050円で利用可能です。
特徴3.3段階の温度設定ができる
ウォータースタンドでは、3段階の温度設定ができます。
温度帯の目安は、以下のとおりです。
- 冷水:5~8℃
- 温水:85~93℃
- 常温水:室温+0~1℃
一般的な浄水器は温水を出せませんが、ウォータースタンドの場合は温水も設定できます。
朝の忙しい時間帯にコーヒーやお茶のためにお湯を沸かす手間がかからず、時間の節約にもなりますよ。
また、冷水がすぐに使えるため、冷蔵庫でわざわざ水を冷やす必要もありません。
まとめ
この記事では、浄水器の除去物質について説明してきました。
浄水器は、残留塩素や濁りなどの物質を除去するのに大変便利です。
しかし、製品によって除去できる物質は違うため、どのような物質を除去してほしいのかを確認したうえで、選ぶとよいでしょう。
また、不純物を約99.9%除去してくれるウォータースタンドもおすすめです。
ウォータースタンドは冷水・温水・常温水が気軽に使え、おいしい水を定額で利用できるため、ぜひ参考にしてください。