
IELTSはかなり難しい試験なので、どうやって対策すればいいのか分かりませんよね。
英語力に自信がある人でも、何も考えずに受けてしまうと、悲惨なスコアになってしまう可能性があります。
私自身、センター試験で英語スコアを196点も取っていたにも関わらず、初めてIELTSを受けたときは、なんと『Overall4点』でした。
ただ、研究と学習を1年間しっかりくり返したことで、『Overall 7.5』を取得することができたんです!
そこで今回は、現役で英語講師をしている私が、どうやったらOverall 7.5を取れたのか、IELTS必須の対策法を経験談も合わせてお伝えします。
ぜひ参考にしてくださいね。(2023年12月最新版)
IELTSの公式団体がバックアップしてるベストティーチャーで対策しよう!
もしあなたが、スピーキングとライティングの対策に困っているのであれば、オンライン英会話のベストティーチャーをおすすめします!
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※この記事は、現役で英会話講師を務めている「小谷卓也」さんに執筆していただいております。
1.IELTS対策をする前にやっておくべき3つのこと
そもそもIELTSで良いスコアを取るためには、具体的な対策をする前にやっておくべきポイントが3つあります。
- 自分のレベルを把握する
- 受験時期と目標スコアを決める
- 高校までの文法を総復習
順番に解説しますね。
(1)自分のレベルを把握しておく
そもそも自分の実力を知らなければ、目標や計画を立てられません。なので、公式問題集を解いてある程度レベルを把握しておきましょう。
公式サイトでは、解答付きのサンプルテストを無料で受け取ることができるので、利用するようにしましょう。
まずは、公式の問題集を解いて、自分の実力を知るところから始めるようにしてくださいね。
(2)受験時期と目標スコアを決める
実力を把握できたら、次に「受験時期」と「目標スコア」を決めるようにしましょう。具体的な目標を作ることで、学習意欲をアップさせられます。
一般的に、0.5のスコアアップに必要な時間は、「200〜300時間」と言われています。
そのため、私の場合4.0から6.5のスコアアップを目指していたため、1000時間の勉強時間を1年間(一日3時間)で確保していました。
IELTSは本当に難しい試験です。そして何度か試験を受けて慣れる必要もあるので、最低でも「1年後にこのスコアを取る!」という長期的な計画を立てましょう。
(3)高校までの文法を総復習する
文法を理解していなければ、リーディングやライティングができません。なので、高校までの英文法をしっかりと復習しましょう。
後述しますが、IELTSは論文のような記事を読まなければならないので、センター試験のような英文はすでに慣れておくことが必須です。
※英文法の復習におすすめの本は、補足でご紹介しています。
2.【リーディング対策】絶対に押さえるべきポイント2つ
ここからは、IELTSで高スコアを叩き出すために、やるべき対策を具体的にご紹介していきます。
まずは、リーディング対策から解説していきますが、ここで大切なポイントは次の2つ。
- 学術的な記事に慣れる
- 速読力と精読力を身につける
順番にくわしく解説していきますね。
対策は一つ一つが、かなり大変なので、いつでも見返せるようにこのページはブックマークしておくことをおすすめします!
ポイント1.学術的な記事に慣れる
一つ目のポイントは、学術的な記事に慣れるということ。IELTSであつかわれる英文は「論文」「書籍」「新聞」「ジャーナル」など、学術的な記事が使用されます。
(※画像は過去問です)
なので、IELTSのリーディングはセンター試験やTOEICにくらべてかなり難しく、しっかりと対策しなければスコアは伸びません。
英文を読み慣れた方であっても、ふだん使わないボキャブラリーが豊富に出てくるので、場合によって理解できない場合も…。
そのため、IELTSリーディングにチャレンジする前提として、学術的な文章に読み慣れる必要があります。
学術的な文章に慣れるよう、おすすめのサイトを紹介
まず。「何からやればいいか分からない!」という方は、『English Online Articles in Easy Understandable English for Learners』を読んで、文に慣れましょう。
このサイトでは、色んなトピックの英文を読めるのですが、IELTSを読むうえで最低限のボキャブラリーを学習できます。
各文章でピックアップされた言葉を英語で解説してくれているので、「英語を英語で学ぶ」ということにも慣れることができますよ。
※このサイトへはこちらからアクセスしてください。
学術的な文に慣れてきたら、コレも読むべき!
先ほど紹介したサイトで学術的な文に慣れてきたら、イギリス英語とハイレベルのボキャブラリーを獲得するために、BBC Newsも読むようにしましょう。
このサイトは、イギリスの英国放送協会(日本でいうNHK)が運営する知名度の高いニュース番組のWebサイト。IELTSは、イギリス英語なので対策におすすめです。
学習の目安としては、BBCニュースを抵抗なく読めるレベルになることを目指して取り組むようにしましょう。
※このサイトへはこちらからアクセスしてください。
※上記2つのサイトは、あくまでIELTSリーディングの基礎練習用です。
ポイント2.速読力と精読力を身につける
そもそも「速読」とは文の大枠を理解しながら速く読むことで、「精読」とは文を正確に理解しながら読むこと。
IELTSリーディングは、問題がかなり多いので速読力が欠かせませんが、問題を回答するためには、精読をして深い理解をする必要があります。
また、IELTSリーディングの問題は引っかけが多いため、細かく正確に理解する必要があります。
おすすめの対策は、過去問をとにかくやること!
対策としては、過去問を「速読」と「精読」を意識しながら、解きまくりましょう。そうすることで自然に身につきます。
具体的な方法としては、次のような順番で過去問をやっていくことをおすすめします。
- 問いを読み、何を聞かれているのか記憶する
- 本文を速読して、問いの根拠となるところを素早く探す
- 根拠となる箇所を精読し、解答する
どちらの技術も継続して練習することで、着実に使えるようになりますよ。
3.【リスニング対策】難しい理由と対策法
IELTSはリスニングも、TOEICなどの試験に比べるとかなり難しく感じられる方が多いと思います。
理由は、日常のくずれた話し方がそのまま使われるから。TOEICなどとは違って、「資格用にキレイに話している」なんてことは無いんです。
さらに問題ごとにスピードもバラバラ、かつ訛りもそのまま残っている場合が多いので、「難しい…」と感じてしまう人が多いんです。
IELTSのリスニング難しいなぁ
書き取りの箇所じっと待ってて、気がついたら既に通り過ぎてて結局そのpart全て崩壊っていうパターンに幾度となく出くわす…包括的に会話の流れを理解できていれば回答できるtoeicのリスニングのが楽(当たり前か)
— ショーン (@mBv2WvzH34VaATH) February 19, 2020
また、登場人物がいくつか出てくる問題では、「若い女性の声は聞けても、年配の男性の声は聞き取りづらい…」というような個人差も出てきます。
そのため、資格用のネイティブ音声をくりかえし聞くより、さまざまな英語を聞き取れる!という耳を養うトレーニングが必要です。
リスニングは「BBC Learning English」で対策しよう
BBC Learning Englishは、総合的な英語力を身に付けられる学習サイト(アプリ)で、イギリス英語に慣れやすくなります。
対策としては、「6 Minutes English」に取り組むことがおすすめ。これはテーマに対して、ネイティブが6分間でディスカッションするというコンテンツなんです。
こちらを習慣的に聞くことで、ネイティブの自然な英会話に慣れつつ、ボキャブラリーを増やすことができます。
より効果的に対策するには、ディクテーションがおすすめ
もっと効果的に対策したい人は、「ディクテーション」に取り組むとリスニング力がかなり底上げされます。
「ディクテーション」とは、音声を聞きながら、同時に聞き取った内容をそのまま書き取るというリスニング練習法。
ディクテーションにも取り組むと、内容をよりハッキリと理解しながら聞き取れるようになってきます。
またIELTSリスニングには、書き取り問題もあります!なので、ディクテーションで書き取りの訓練しておきましょう。
当然ですが、リスニングもIELTSの過去問で対策を行うと、より効果的にスコアアップを狙えますよ。
4.【スピーキング対策】3つのパートごとに対策を練ろう
IELTSスピーキングには、3つのパートがあるので、それぞれ違う対策をする必要があります。
- パート1|趣味など、自己紹介のような会話をする
- パート2|テーマに対して、2分間のスピーチをする
- パート3|パート2のテーマを深掘りしながら試験官と会話する
こちらも順番にくわしく解説していきますね。
パート1|試験官と日常会話をする
パート1では、自己紹介をしたあとに、家族や仕事、勉強、趣味など、一般的なトピックについて試験官と話します。
このパートでは、それほど話を広げる必要もないので、普段どおり話すようにしてくださいね。
具体的な対策
対策法としては、一人で話すのではなく、実際にだれかと会話の練習をするようにしましょう。
理由はシンプルで、一人で話すのと、人に話すのでは伝わり具合や緊張感がまったく違ってくるから。
そこで私がおすすめしたいのが、オンライン英会話。オンライン英会話なら毎日、講師と話せるためスピーキングの練習にばっちりですよ。
※オンライン英会話については、後述しています。先に知りたい方は、こちらから確認してください。
パート2|テーマに対して、2分間のスピーチをする
パート2では、テーマが書かれたキューカードと呼ばれる紙を渡され、その内容について2分間のスピーチを行います。
テーマは、「尊敬する人」「嫌いな天気」「好きな家電」など、内容はさまざま。なので、準備として60秒の時間を与えてもらえます。
具体的な対策
対策としては、1分の間にどれだけ準備できるかが肝になります。
とはいっても、急に準備することは難しいと思うので、話す内容について、おすすめの構成をご紹介しますね。
- イントロダクション
- 過去の出来事や、考えを伝える
- その詳細と結果
- まとめ
テーマは違っても、この構成でスピーチをすることができれば、試験官に良い印象をあたえるので、覚えておきましょう。
また、IELTSスピーキングのテーマは、4ヶ月ごとに更新されますが、実は同じテーマもたくさん使われるんです。
そのため、パート1以上に時間をかけて、過去に出題されたさまざまなテーマに対して、スピーチ練習を行うようにしてくださいね。
パート3|試験官とのディスカッション
パート3は、パート2の内容を深堀りしながら、試験官とディスカッション形式で進行していきます。
内容については、たとえば…
「What are the benefits of younger and older generations living together?」
(若者と年配の方が一緒に住む利点は何ですか?)
というような難しい議題について、その場で意見を考えてから話さないといけません。
パート2とは違って準備ができないため、普段からこういった意見を述べるということに慣れておく必要があります。
具体的な対策
ディスカッションはそもそも、相手がいないと練習できません。なので、オンライン英会話を利用するようにしてくださいね。
オンライン英会話で講師に、「ディスカッションの練習がしたい!」と伝えて、日々取り組みましょう。
要注意!パート3は意見ではなく、一般論で話す必要がある
パート3で絶対に注意しておくべきポイントは、「自分目線」ではなく「一般論」として話す必要があるんです!
たとえば、「From my experience…」や「In my opinion…」のような自分目線の主語で話してしまうと、試験官から一般的に話すようにストップがかけられます。
このルールは知らない人がたくさんいると思います。これは、知っているかどうかだけの差なので、これで減点になるとかなりもったいない…。
そのため、練習のときから、一般論として会話ができるように訓練し、使えるフレーズをピックアップしておきましょう。
5.【ライティング対策】2つのパートごとに対策を練ろう
IELTSライティングも、スピーキングと同様で2パート(タスク1/タスク2)に分かれています。
- タスク1|資料の要約をする
- タスク2|テーマについてエッセイを書く
こちらも順番にくわしく解説します。
タスク1|資料の要約をする
タスク1では、棒グラフや円グラフから地図など、「色んな種類の資料を150文字以上で要約する」という問題が出てきます。
ただ、データを分析する必要はなく、図が何を表しているのか説明するだけなので、カンタンに解答できますよ。
さらに、出題される図表のパターンは数種類に限定されています!なので、1つずつ着実に覚えて苦手なものを潰すようにしましょう。
暗記をして、対策しよう!
タスク1は、「数字を書くグラフ」や、「建物の位置を書く地図問題」など、書く内容はほとんど決まっているので暗記しましょう。
過去問や、公式テキストの答えをそのまま覚えてみるのもおすすめですよ。
暗記をある程度すれば、だんだんとレベルの高いをボキャブラリーを使うようにして、加点を狙っていきましょう。
タスク2|テーマについて、エッセイを書く
タスク2は、テーマについてエッセイ形式で意見を述べる英作文になっています。
テーマは、社会問題からビジネスまで幅広く、賛成なのか反対なのか、自分の意見を250字以上で述べていきます。
エッセイ形式だと、なんだか難しそうに感じますが、どんなテーマであっても、統一した型で書けるケースが多いので、そこまで難しくありませんよ。
文章構成をしっかり決めて、対策しよう!
私が、ライティングのタスク2でおすすめする文章構成は、次のとおり。
- イントロダクション
- ボディ1
- ボディ2
- コンクルージョン
イントロダクションは、「今から何を書くのか」や「どうゆう風に論じていくのか」を書きましょう。
そしてボディではアイデアを書いて、それをサポートする説得力のある文章にを作ってください。
最後に結論(コンクルージョン)を書く、という流れの型で書き慣れておくことをおすすめします。
公式問題集の最後にのっている答えや、インターネットの回答例から学んでみるのもアリですよ。
6.公式が監修!ベストティーチャーを無料体験しよう
最後に、スピーキングとライティングにおいて、かなり効果的な対策ができるオンライン英会話のベストティーチャーをご紹介しますね。
ベストティーチャーは、50ヶ国以上から集まった講師と、24時間いつでもレッスンできるオンライン英会話。
このサービスは、なんとIELTSを運営しているIDPがバックアップしているため、高品質な問題を練習できるんです!
とくに、1人だけでは対策が難しいライティングとスピーキングに関しても、IELTSの採点基準をもとに講師がフィードバックしてくれますよ。
ベストティーチャー独自の学習法
1. ライティング
選択した問題をもとに、講師と英文を送り合います。
2. 添削
ライティングレッスンで書いた英文を、外国人講師が添削します。
3. ビデオレッスン
添削後の英文を読み上げて、フィードバックをもらいます。もちろんフリートークや対策の相談も可能。
またレッスン回数は無制限なので、何回でもIELTSの対策をすることができるという大きなメリットがあります。
体験レッスンでは、ライティングとビデオレッスンを1回ずつ受けられます。ぜひ試してみてください!
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【料金】試験対策コース月16,500円(税込)
【レッスン回数】無制限
【レッスン可能時間】24時間対応
【講師数】860人(ネイティブ在籍)
【体験回数】ライティングとスピーキング1回ずつ
【無料体験ページ】公式サイト
まとめ
今回は、IELTSの4技能の対策について、くわしく解説しました。
IELTSは、本当に難しい英語検定なので、勉強時間も多くなりますし、かなり大変です。
ただ、その代わりしっかり対策してハイスコアをマークできれば、移住する際など、色んなところで便利になりますよ。
今後の英語学習の参考になれば、幸いです。
補足
最後に補足情報をまとめておきますね。
文法をマスターしたい人におすすめの本をご紹介します
文法は、イチからしっかりと学ぶ必要があるので、本を使った勉強をおすすめします。
数ある英語の参考書の中から、私が「これを学んだら完璧!」と感じた1冊をご紹介しますね。
文法はこれで間違いない!中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」は、タイトルにあるように、中学3年間で習う文法をこの1冊ですべて復習できる本なんです。
内容はイラストかつ、やさしい言葉で解説されているので、「参考書で勉強なんかムリ!」と感じている人でも取り組みやすくなっています。
この本を使って、文法を基礎から学び直せば、カンタンな日常会話レベルであれば、かなり理解できるようになるはずですよ。
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【出版社】学研プラス
【ページ数】327ページ
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